
セル組織について
セル組織は、人や役割を固定せず、判断と責任が機能する単位を最小化するための組織構造の考え方です。
組織を大きな階層や役割で管理するのではなく、その時点で必要な判断が、最も近い場所で行われることを重視します。
なぜセル組織という考え方に至ったのか
ソフトウェア開発の現場では、判断が遅れることで手戻りが増え、責任の所在が曖昧になる場面を多く見てきました。
アジャイルソフトウェアセル生産は、そうした状況に対して、小さな単位で判断と責任を完結させるための実践として生まれました。
セル組織は、その考え方をソフトウェア開発に限定せず、組織や企業経営の構造へと発展させたものです。
セル組織は「仕組み」ではありません
セル組織は、特定の制度や手法を導入すれば成立するものではありません。
- 役割をどう分けるか
- 誰がどこまで判断するのか
- 何を固定し、何を流動的に扱うのか
こうした前提が整理されていなければ、セルという単位だけを置いても機能しません。
そのため、セル組織は組織改革のパッケージとして扱うことはできません。
実運用を通じて見えてきたこと
セル組織は、理論として設計して終わるものではありません。
実際の運用では、想定していなかった判断や摩擦が必ず起きます。
初期には、混乱が増えたように感じられることもあります。
それでも、判断と責任の位置を確認し続けることで、組織は少しずつ、自分たちで判断できる状態に近づいていきます。
経営への適用について
セル組織は、現場の自律性だけを目的とした考え方ではありません。
経営においても、すべての判断を集約するのではなく、どの判断を、どこに委ねるのかを構造として整理する必要があります。
この考え方は、株式会社アッズーリの経営や、ITとは異なる業態の実業経営においても導入・運用されています。
セル組織と構造設計コンサルティングの関係
セル組織は、構造設計コンサルティングの中で扱われる一つの具体的な構造の形です。
すべての組織に、同じ形のセル組織が適するとは考えていません。
重要なのは、判断がどこで行われ、責任がどこに戻る構造になっているかです。
セル組織は、その確認と調整を行うための一つの視点に過ぎません。
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